V. 調査結果
事業所は有効回答された764社、労働者は有効回答された8,736人(男性5,138人、女
性3,598人)で解析した。
1.事業所調査
1)メンタルヘルス対策の実施率(図1)
実際にメンタルヘルスケア対策に取り組んでいた事業所は全体の約3分の1(35%)で
、取り組んでいない事業所は65%であった。これは、同様調査を行った宮城県の51%
(平成15年)より低率で、神奈川県の38%(平成13年)とほぼ同じ、福岡県の28%(平
成14年)よりやや高かった。また、厚生労働省が平成14年に行った「労働者健康状況
調査」(全国の労働者10人以上の民間事業所12,000事業所とその労働者16,000人に調
査)の結果の24%より高かった。労働者数別にみると、労働者数が多いほど取組みの割
合が高かったが、業種別で差はみられなかった。
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図1 メンタルヘルス対策の有無 |
2) メンタルヘルス対策の具体的内容(図2)
メンタルヘルスケア対策の具体的内容としては、「職場環境の改善」(59%)、「教
育研修や情報提供の実施」(53%)、「カウンセリングの実施」(52%)、「労働環境
の改善」(46%)の順で多かった。THP(トータル・ヘルス・プロモーションプラン)
を通じた対策を行っている事業所はわずか8%であった。